西地区福祉委員会 憩いの家

2023年10月27日(金)健康講座

 講師に保健師さんがいらしてくださいました。お話が慣れていらっしゃるので、参加者も引き込まれて、積極的に発言もして、盛り上がっていました。

 私たちの身近な所にもいろんな悩みを持っている方がいらっしゃるようです。誰しもがそういう方と接している経験も持たれていますし、自分自身も何となく悩みがあってという感情をお持ちの方もいるようです。

 しかし医療センターでは、いつでも相談に応じて下さるということも今回わかったので、少し安心をしました。

自分の気持ちを上手に伝えるポイント

 ここで紹介されている大野 裕氏の書かれた『マンガでわかる認知行動療法』という本を早速購入して読んでみました。精神科医療現場で働く方々にとっての、いろんな事例に対する療法ではありますが、基本的な姿勢、しいては一人の人間として学ぶことも多いと感じる本でした。上に紹介された「自分の気持ちを上手に伝えるポイント」の7箇条ですが、それ以前に、人と人との間のバランス関係があるのではと思いました。自分と相手の間には、どうしても気持ちに関連した関係(情緒の関係)があります。相手と同じ態度や行動を引き起こす現象のことのようです。また逆に強い、弱いという相手との(力関係)もあります。一方が強くなれば、相手が弱くなっていくことがあり、その反対のことも起こりえます。その時に「ほどほどの言い方」を見つけるのが大事とありました。

 例として、通り道にカバンが置いてあって、それを誤って踏んでしまった時の例が載っていました。

「ほどほどの言い方」を考えるコツ(み・かん・てい・いな)

”み”たこと(客観的事実・状況)通り道に置いてあったカバンを踏んでしまった

”かん”じたこと(自分の気持ち)「ごめんなさい」

”てい”あん(提案)できれば通り道には置かないでほしいな

”いな”(否定された場合の代替え案)体の後ろに置いたらどうかなあ

 この様にうまくスムーズにいきそうでいかないことも多いのが現実です。きっとその人の人間性が現れる顔の表情なり、口調なり、相手に対しての威圧感がない態度も必要となって行くのでしょう。また相手のその時の状況にもよるでしょう。ただ、こういう気持ちで臨んでいくということも大事だと思います。

心が辛くなったら休息を!

 問題がなかなか解決しない時には、頑張りすぎないで一休みをすることとありました。気分転換が大事なようです。気分転換が必要でもできない状況になっているのに、本人が我慢するタイプであれば、精神的には処理できても、身体はうそをつきませんから病気になる場合があります。本気で自分をコントロールできていると思い込むことも、大変危険なことと思います。

 逆に自分の弱音をすぐはける方の方が良いのかもしれません。こういうことは人間の性格によって、事例はいろいろですから、すべてに当てはまるとは言えませんが、本で書かれたことを紹介します。

1.人とかかわる(家族や友人と話したり電話をする)

2.思考する(本を読んだり、クロスワードやゲームをする、冗談を言う)

3.五感を刺激する(音楽、テレビ、ラジオを聞いたり見たりする、冷たい水を口に含む)

4.身体を動かす(リラクゼーション、腹式呼吸、膝の屈伸運動、体操、散歩、その場で駆け足をする)

 まずは、自分だけが悩みを持っているのではなくて、誰しもが大なり小なりの悩みを持っていて、みんな同じだよという意識を持って、気楽に人に話せるような場があるとよいのかもしれません。憩いの家も、北春日丘1丁目で行っているいきいきサロンも、また3丁目のいきいき元気クラブも、西公民館での講座でも場は設けられています。その中で、自分に合いそうなところに足を運んでみて下さったら良いのになあと思っています。また、ラジオ体操に足を運んだり、自然の多いこの地域を散歩すると思いもかけない発見もありますのでお勧めします。