西地区福祉委員会 『憩いの家』
2023年3月10日(金) 小物づくり喫茶
今回は、数回にわたって刺し子をすることになりました。先ずは基礎からです。
布地にデザインをコピーして、糸を付けた針でチクチクと図案を追っていきながら刺していきます。
普段糸と針を持っていないと、細かい作業なので、目が疲れますが、少しずつ出来上がっていくと楽しくなります。
今回だけでは出来上がりませんでしたので、家でもしていくことになりそうですが、皆さんよく頑張られています。
刺し子は、日本に昔から伝わる伝統的な刺繍です。その素朴で美しい技法は、庶民が日々暮らしていく上で、生活の知恵から編み出されました。刺し子が生まれたのは16世紀初頭までさかのぼり、今から500年ほど前の時代です。全国各地にこの技法を施したものが見られるため、その発祥の地は定かではありませんが、特に東北地方に伝わる刺し子が広く知られています。厳しい寒さをしのぐために防寒、補強として、衣類に刺し子をした事がその始まりと言われています。
現代では、その始まりの時とは違って、花布巾、クッション、バッグなどに刺し子の伝統模様は使用され、身近に取り入れられています。さらにキルトの模様を刺し子で表現したり、新しい感覚でオリジナル図案を考え、楽しむこともできます。また刺し子の技法が簡単な運針縫いということもあり、高齢者の方々のリハビリとして楽しまれています。
何でも簡単に求められることから、こういう昔の知恵のようなものは消えつつありますが、刺し子をしていると、物を大切にしてきた時代を思い出します。