『東日本大震災から12年、あの時を忘れず、常に意識を持って』

 時が経つにつれて、記憶は薄れていきます。でも、記憶を伝え続けたいという想いは増すばかり。あの日を知らない世代も増える中、命を守る教訓、互いの力が必要とされるという教訓、それらを忘れずどう伝え受け継いでいけば良いのか。

 震災の教訓を活かすことは非常に大切であり、茨木市内においても自主防災会をはじめ各種団体が様々な取組を行っています。

 茨木市社協でも、2018年の大阪北部地震の際に災害ボランティアセンターを立ち上げ、多くのボランティアを受け入れました。その時の経験や浮かび上がった課題を教訓とし、先月の2月28日(火)には、追手門学院大学社会学部教授の古川先生を招き、災害ボランティア養成講座と災害ボランティアシミュレーション訓練を実施しました。

 

 前半の養成講座では古川先生より、災害に備えた自主防災会の活動や指定避難所の整備、また学校での防災教育など、自然災害を想定した茨木市内の様々な取組についてお話を伺いました。
 その中で、災害ボランティアは、ガレキを運んだり泥かきをすることだけでなく、各種講座での学びを周りに伝えたり、講座をきかっけにして自主防災会などの活動に参加することも大事だということを学んでもらいました。

 後半は、災害ボランティアセンターの運営について、講座受講者と社協職員が一緒に「ボランティアの受付」から「活動終了報告」までの流れをシミュレーションし、その状況一つ一つを確認してもらいました。

 災害ボランティアの力を被災者に届ける”という災害ボランティアセンターの機能や役割について、受講生の皆さんにも理解と認識をしてもらうことで、センター運営の手伝いだけでなく、“その対策や役割を地域に伝える”という役割もあることを知ってもらい、今後大きな災害が起こり被災した時に、お互いが助け合える繋がりの一つが見えてきたのではないかと感じました。

 今回『地域の一員として出来ること、やれることは小さくても、大勢で取り組めば大きなことが出来る』という古川先生の言葉がすごく印象的でした。

 今後、社協としても様々な関係機関やボランティアの皆さんと一緒に、地域のためにできることを考えながら実践していきたいと思います。